外壁は家を外気などから守るために必要な部分です。建物の寿命も外壁が良ければ長くなるので、外壁が家にもたらす影響はとても大きいです。ただ、外壁も年数が経ってくると劣化が生じてきて、外壁自体が悪くなってしまうことになります。そうなると外壁の役割も無くなってしまい、家の寿命が短くなってしまうことになります。外壁のメンテナンスにもいろいろありますが、外壁張り替え工事というものも存在します。外壁張り替え工事とは何か、今回はその点について紹介していきます。
■外壁張り替え工事とは
外壁張り替え工事とは、既存の外壁材を解体撤去していき、新たに外壁材を張ることを言います。外壁張り替え工事としてよく選ばれているのは窯業系サイティングと言われるもので、新築では7割ほどの人が使用していると言われるサイティングです。
窯業系サイティングは外壁材のサイズが統一されているので、施工技術が簡略化しており、雨漏りなどにも強い性質があるので、以前のモルタル壁よりも窯業系サイティングを使用することが多くなりました。
デザインとしても外観がきれいに見えるスタイルなので、現在人気があります。外壁張り替え工事は外壁材を張り替えることもするので、その際に窯業系サイティングを選ぶ人が増えています。
■外壁張り替え工事の工程
外壁張り替え工事の工程は、まず、外部の足場準備の組み立てから行われます。足場を設置しなければ、外壁を全て張り替えていくことができないからです。その後に既存の外壁を撤去していきます。
断熱材も確認していくことが必要になります。
築15年以上経っている建物の場合は気密の悪い断熱材が入っていることがあるので、断熱材を確認していきます。断熱材に悪いものが入っているならば取り替える必要が出てきます。
開口部まわりの防湿シート貼り重なりチェックも行います。
結露や雨漏りなどが起きていることもあるので、その確認を行います。傷んだ部材があるなら取り替え補修を行い、あらためて開口部まわりを防水テープ処理していきます。
サイティングの材料によっては、空気層となる部分に縦下地または横下地を張ります。
サイティングを張り込んでいきます。サイティングの張り込みは専門の人が行っていきます。サイティングを張りこむことができれば、開口部、換気口周り、コーキング処理を行っていきます。
仕上げの補修とタッチアップをしていきます。
釘を打ったところやサイティングの切り口などをきれいの仕上げていきます。仕上げが終われば、撤去物を取り付けていきます。張り替えの際に一度外したものを元に戻していきます。
換気フードは外壁の傷みと共に傷で傷んでいる場合もあるので、新しい外壁のイメージに合わない場合もあります。その場合は新しいものに取り替えます。工事中に汚れてしまった開口部ガラスなどの清掃や、外部足場全体と建物の周りの清掃を行います。
引き渡しのチェックを行って工事は完了となります。このような流れで外壁の張り替えを行っていきます。
■外壁張り替え工事のメリット
外壁張り替え工事をすることでいくつかのメリットがあります。
まずは、新しい外壁になるので、安心して長く住んでいくことができます。古いタイプの外壁だとトラブルに見舞われることになるので、安心して住むことが難しいですが、その古いタイプの外壁を張り替えるだけで建物の寿命を伸ばせるので、良い点だと言えます。
また、外壁を全て取り外すので、防水紙などの壁の内側の下地もメンテナンスすることができます。
外壁の内側は古いと傷んでいることが多いですが、外壁の張り替えの際にメンテナンスをする部分を知ることができ、普段分からない部分も修理することができます。また、軽い外壁材が最近では多くなってきているので、耐震性も向上させることができます。
古いタイプであれば、地震が来たときに家の影響や被害も大きくなりますが、外壁の張り替えにより、その点で心配をする必要が無くなります。外壁のデザインも新しいものが多くて、きれいなので家のイメージも変えることができます。
外壁の張り替え工事にはこのようなメリットがあります。
■外壁の張り替え工事デメリット
外壁の張り替え工事は大規模に行われるので、工期も長くなり、古い建物であれば修繕する部分も多くなってくるので、費用も大きくかかります。
また、家の外壁によっては外壁の選択肢が限られてきて、自分の好きなデザインのタイプの外壁に張り替えることができないこともあります。
自分の家の状態や見積もりなどをしっかり確認することが大事になります。
■まとめ
外壁の張り替え工事は家の外壁の強度やイメージチェンジをすることができますが、大きな費用と長い工期も付いてくるので、しっかりと費用や期間の計算もしておくことが大事になります。ただ、張り替え工事は古い家の場合は必要な処置なので、必要性を感じれば行うことをおすすめします。